僕の体はこの世のパートナー

僕はつくづく思いました。僕の体はこの世のパートナーだ、と。でも、僕の体は、自分勝手な僕に従って、文句言わずに動いてきていたのです。体は黙っているから、それでいいんだと気がつきませんでした。そして、自分の体は自分のものだと、長い間思い続けていたのです。どんなに扱ってもいい、それは僕の自由なんだと。

 

でもそれは僕の思い込みでした。それは頭の中で作り上げた幻想なのです。犬や猫は、自分の体を、自分のものと、思っているでしょうか。そもそも「持っている」という感覚が存在しないのです。彼らは、自分の体は、自分自身であり、かつ自分自身でもないのです。そう、自分という意識(幻想)がないのです。

 

人間は、自分という意識を作り上げたので、すべてのものを、自分のものか他人のものか、区分し始めたのです。そして、「自分の体を自分のもの」と思った時、自分の体は自分ではなくなったのです。体は自分の意思で動いてくれるから、「体は自分のもの」と思う様になったのです。そして横暴になりました。王の様に体に命令し始めたのです。

 

その横暴から抜け出るためには、自分の体はパートナーだと思う事なのだと、僕は気が付いたのです。確実に、僕の体は、僕の意思とは無関係に、日々メンテナンスを続けています。その事を知った時、僕の体は僕ではないと知ったのです。僕の体は、僕のパートナーなのです。そのパートナーの日々のメンテナンスを、僕が助けてあげなければいけないのです。そう気がつく事で、毎朝の健康の為の体操を面倒とは思えなくなりました。