日本の核武装

12月11日、群馬県高崎市での山本太郎街頭記者会見で、22歳の若者が、核武装について質問していた。彼の主張は、日本は核武装すべきだ、対米自立のためにも核を持たなければならない、核の力によってこそ相手(他国)も譲歩する、なによりも日本で核武装について議論できないことがおかしい、というものだ。保守論客がよく言う主張でもある。

 

僕もこの青年の主張と同じ意見を持っていた。核武装については山本太郎に対し最も不安感を覚える点でもあった。よく聞いてくれたと思い、耳を澄ませて山本太郎の言葉を聞いた。

 

山本太郎の意見は、核武装すべきではない、というものだった。要点をまとめると、以下のようになる。

①核は現実的な抑止力にならない。

②日本は国連の敵国条項対象国であり、核を持ったら国際的非難を受ける

③軍事増強ではなく災害復旧などにより、外交力によって国防を強化すべきである。

自衛隊は国際評価で世界6位の軍事力でありこれ以上強化必要ない。

 

僕は現時点でこの考え方を再々考し、山本太郎の考え方に賛同するようになった。

 

 ①についての補足

 仮に日本が核をもって対抗したとしても、東京一極なので一発で壊滅的になる。C国などは広いので、場所を代えて対抗できる。だから、抑止力として働かないということである。これに関して僕が気付いたことですが、核を持っていたらお互いに核を使わないという抑止効果も言われるが、限定した能力の核で、範囲を制限した攻撃ができるとすれば、抑止することもなくなるのではないか。

 

②についての補足

この敵国条項は不当なものとは感じるが、現実にはこの条項を利用されることが十分にある。確かに、C国などは日本が核を持ったら、待ち構えたように対抗してくる可能性もあると僕は思った。現時点よりもっと困難な状況になることも予想される。日本が国際的な発言力をのばし、この条項の見直しの賛同を得られる努力が必要と思う。

 

③についての補足

軍拡という考え方では終止符ができない、だから、軍拡ではない新しい自衛力の考え方が必要ということだ。ここに、災害復旧ということを唱えるわけである。僕は災害復旧なんて甘いという感じを持っていたが、自衛力に関しこのような考え方の転換も必要だと思うようになった。そしてそれが、外交力、相手に認められる発言力になると思う。

 

④についての補足

これ以上軍拡による威力表現は必要ないということで、③と同じ内容になる。軍拡から新しい方向へ舵を切ることになり、アメリカから高い軍備を買うこともなくなる。

 

韓国や中国が進める竹島尖閣諸島問題、北朝鮮の拉致などについて、具体的な対応はどうするか。僕は地道ではあるが、外交的な交渉力が急務と思った。今の日本外交の国際的な説得力のなさは、今までの日本の政治の結果である。国民全体として、再度深く考える必要を感じる。