選挙

僕たちは何を選挙の時の基本にしたらいいのだろうか。何をもって自分の代表たる政治家を選んだらいいのだろうか。

 

例えば、学費無償化とか医療費無償化とか、そういった公約を基にしたらいいのだろうか。または、政党と個人とどちらを優先して選択したらいいのだろうか。例えば、人としてはAさんがいいと思うけど、政党として選ぶならBさんであるという場合など。

 

僕は今まで、政治の流れを見て、僕なりの判断で、まず政党を選び、その中から人を選択するという手順で選挙に臨んでいた。よくよく考えてみると、それしか方法がないのではないか。その選択の中で、自分の生活にとってより有益な人を選んでいるわけである。

 

しかし、政党を決めその中の政治家を選ぶといった選択では、選択の幅がない、つまりあまり考えることがないのである。そして選択した結果、思うように自分たちの生活が変わらなければ、だれを選んでも変わらないという、あきらめの心境になってしまう。

 

選挙を行う国民は、日々の生活に追われ、その政治家・どの政策がいいかということを深く考えているゆとりはない。結局のところ、テレビ新聞の報道のニュアンスを基に、その時の判断で選挙に向かうのだ。これはいわゆる浮動票と言われる部分だが、これ以外は断固として自分たちの利益を守る団体への組織票である。これでは、組織票以外の人が選挙に興味を持つことは困難である。そして多数の選挙民が選挙に興味を失い、組織票によって政治が動くとすれば、ますます国民の政治離れに拍車がかかる。

 

僕は、政策や政党ではなく、人物で政治家を選ぶことができる要素を入れるべきと思う。今の政治は、結局のところ、自分たちの利益である「お金」で動いている。政策の何を実行するにしても、遂行する上で色々な問題が発生し、当初考えていたシナリオ通りに事が進むことはほどんどないといえる。その時に大事なのは政治家の判断やリーダーシップである。どれだけ、国民の気持ちを自分の心に刻んでいるか、その苦しみや悩みを知っているか、そして問題を解決するための展望を持ち、遂行能力があるか、これが大切なのである。それを選挙民は選択できるようにしなくてはならない。

 

難しいかも知れない、しかし、現在の選挙ではくみ取れない人物評価について組み込める方法を考えるべきではないか。そしてそれは政治家個人の精進が必要であるが、選挙民自身の人を見る目の高さも要求されるのだ。