国家とは

国家とは、国民を支配するためのものではない。国民の生命財産を守り、健康で安全な生活環境を整えていく機能を持つ、国民のためのものである。

 

というふうに考えると、この世界には、国家とは言えない国があることに気がつく。中国や北朝鮮などはその最たるものである。でも、程度の差こそあれ、これに準ずる国や地域もあるのではないか。例えば、国内に内紛を抱えたまま、どちらか一方が政権をとっている場合、支配される側には過酷な状況が想定される。しかもさらに、これらの状況を利用して、他国が「国家」として干渉し利用するのである。

 

どんな状況であっても、他国がその国を国家としてみなし、国家として対応すれば、国家という権力を「自分達だけ」のために使おうとする輩が出てくる。たとえば、人間であっても、未成年と、成人とは明らかに対応が違う。未成年に成人と同じ責任を持たせられないのと同じに、未成熟な国家であれば、本当に「国家」として成熟していくべき他国の対応が必要ではないか。難しい判断ではあるが、その地域の「国民にため人っているか」という観点は、国際間においての前提にしてもいいのではないか。

 

中国という国家を、中国民と中国共産党とに分けて考えざるを得なくなった現在、今一度、国家とは何かという定義を公然と議論していく必要を感じる。