メディアの偏向報道は性悪説と心得よ

アメリカの主要メディアでは「反トランプ」となっている。特に、CNNテレビ、それにワシントンポストニューヨークタイムズである。黒人差別の報道でも、トランプが暴動の激化を鎮圧しようとすれば、「トランプは黒人差別をしている」という報道となる。景気対策を進めたいとすれば、「コロナ対策の失敗はトランプのせいだ」となる。そして、大統領選挙の予想に関しては、常に民主党バイデンの優勢が伝えられる。そして、日本のメディアもアメリカの主要メディアに倣って報道をしている。

 

4年前の大統領選挙でも、主要メディアは民主党ヒラリー候補が圧倒的優位であると報道を繰り返していた。結果はトランプの「予想外」の圧勝であった。民主党支持者は、いわゆる「進歩」派であり、従ってその「声」も大きい。進歩派と自認する人たちは、その意見が当然目指すべき未来であると確信し、保守派の意見はなにか古臭いものという雰囲気を持っているのだ。そのような中にあっては、共和党支持者のいわゆる保守派は、その声に圧倒されて共和党支持を公言できない状況なってしまうのである。表に出てくる社会的な意見というものは、このようは構造を反映し、民主党を優位にしてしまうようである。

 

声の大きさで世の中を誘導してしまうのはいけないことである。これによって、真実の状態を見えなくするばかりか、世の中を分断の方向に進めてしまうようだ。僕はそのようなメディアの在り方に怒りを感じている。

 

しかし、よく考えてみると、これは「当然」のことでもあるのだ。報道機関の社員達は、社会的にも意識が高いと思われ、どうしても進歩派の流れを持ってしまう。報道機関全体がそのような傾向であれば、個人の考え方もそれに流されてしまう。また、上司の意向に沿った報道をしようとすれば、偏った記事になってしまうのは仕方のないこととも思える。とどのつまりは、自分たちにとって「都合の悪い」記事は書かなくなるのである。

 

しかし、自らの主張に誘導するような報道ばかりをしていることは、報道機関の役割をなしていない事を認識すべきである。しかし、記事を書くのも人間。程度の差はあれ、どうしてもその考え方に引かれた内容になってしまうのも仕方がない。

 

したがって、僕たちは、報道は基本的に「性悪説」で接するのがいいと思う。そのままうのみにするのではなく、真実はどこにあるのかを常に意識している必要がある。この激動の世の中、できる限り情報を集め、その中から「信頼できること」を見つけ出し、自分の見解を構築していくことが要求されていると思う。