すべて人には役割がある

社会には色々な役割を持つ人がいる。上に立つ人も、下で支える人も、善人も悪人も、全ての人がこの社会を構成し動かしているのだ。誰とて不要な人間はいないのだ。但し社会全体として必要なことがある。それはバランスだ。揺れ動きながらも、倒れず前に進んでいくことが大切。そのためには、滞ることなく淀みなく流れていくことがなくてはならない。

 

生き物は血液の循環が途絶えたら死ぬように、社会も大きな生き物として氣を巡らし途絶えてはならない。人間の体は、新鮮な空気とめぐみの水と食べ物を得るだけでなく、あらゆる外敵や内部の崩壊に耐えてこそ維持されるのだ。自然のめぐみだけではダメで、破壊から身を守る術をいつも磨いていなくてはならないのだ。それこそが自然界で生きる条件なのだからである。これは社会とて同じなのだ。

 

悪い奴がいる、おかしい奴がいる、ずるく敵対する奴もいる。でも、それらを目の当たりにする事で、反省し身を正し団結し協力する事が必要だと知り、社会を成り立たせることができるのだ。そうやって、緊張感を保ち社会を支えて行くことこそが、正しい社会観なのだ。逆に悪い状況がなく、全てが思うままなら、緊張感を失って社会は崩壊すると思う。悪いやつも、社会に緊張感を与えるための役割を果たしていると言える。だから全ての人に役割があるのだ。

 

そして悪いやつは罰を受け、世間の良識が保たれれば、その社会は健康に維持出来る。そう考えると世の中をおおらかに、大きな立場で見ることが出来るようになる気がする。