遊びの役割

子供の頃の遊びが人の人格形成に大切だと言う研究結果が多く見られます、僕の体験でも、小さい時に経験したことは、今も僕の中に生きていると感じます。楽しいということはどういう感覚なのか。楽しさを見つけ出すとはどういうことなのか。その一方、危険なことはどういうことなのか、その限度はどの様な状態か。これらは子供の時の経験から知り得たものだと思います。

 

遊ぶ時は、誰かに意見を聞いたりしません。やりたいからやるのです。ここがポイントだと思います。大人になったら、行動に制限が多く、常に誰かの目を気にしなくてはならないのです。子供の遊びこそ、自分の頭で考え行動する絶好の機会なのです。そして成功したら歓喜しさらに次を考え、失敗したらその理由を考えるのです。自分の頭で、自分の責任で。


68歳の僕は、今楽しいです。やることがいっぱいです。そのわけは、コロナ感染の自宅自粛で仕事が半分になり、自分の時間が増えて、今までやれなかったことをやれる様になったからです。自宅で退屈を紛らす必要は全くありません。その感覚は、遠い子供の頃のそれです。そしてその感覚が、人生にとってどれだけ大切なものであるかを実感しているのです。

 

仕事や組織の論理や、世間の目や、家庭や経済の苦しみや、それによって多くの大人達が子供の頃の大切な感覚を失っている様に思われます。どうやって暇を潰したらいいのかという声を聞きます。精神的に行き詰まった状態の報告もあります。

 

これら問題に対し、遊ぶ子供達の姿は多くの事を教えてくれます。社会が人から奪ったものを知るきっかけになります。僕はこれからの社会を考える時、子供の頃の遊ぶ気持ちを基本に据えようと考えています。