世界の2極化、李医師を悼む

世界の2極化が進行している。それは南北対立でも東西対立でもない、資本主義対共産主義でもない。そも対立の構造とは、政府対人民である。

 

2年前、2018年11月にフランスで、黄色いベスト運動という、反政府運動が始まった。ガソリンの値上げが発端だったが、そもそも政府は国民のために機能してくれない、と言う反政府運動に発展してしまったのだ。

 

昨年の2019年3月から始まった、香港民主化デモは、学生対香港政府の対立だ。逃亡犯条例に反対することが発端だったが、そもそも香港政府が香港人を色々な制度で縛っていることへの反対運動に発展した。

 

この観点から見ると、日本でも、昨年4月に立ち上げられた、れいわ新撰組も、今の与野党の政治にNOを突きつけたという点で同じだ。山本太郎の声を求めて多くの市民が集まっている。

 

そして7日、中国武漢発のコロナウイルスを最初に警告した、李医師がコロナウイルスで亡くなったと発表された。何と、同医師は、中国当局から、デマを流布したと警告されていたと言う。その英雄的な行為を賞賛し、その死を悼む声が中国国内からも上がっている。

 

これらの世界的な傾向は、対立構造が従来とは全く異なってしまった事を意味する。現代の世界の政治の体質そのものが問われ出したのだ。

 

李医師の死を心から悼むと共に、この世界的潮流が真の結果を出すことを願う。そして、これが今の日本の政治家の質を正すことに繋がることを、心より願う。