台湾参謀総長ヘリコプター墜落は事故か

1月2日に台湾軍のナンバー2である沈一鳴参謀総長が乗ったヘリコプターが墜落し、参謀総長ら8名の将校が死亡している。この報道は2日にあったようであったが、3日に起きたイランの革命防衛隊のソレイマニ司令官の暗殺によってかき消された感じだ。その後の報道は、僕の知る限り全くなく、僕はこのことを20日になって知った。

 

情報によると、この沈一鳴参謀総長は、総統選挙に出馬している、民進党の催英文候補に信頼が厚いとされている。この事故があって、総統選挙の選挙活動も一時停止されたようだ。僕は、イランの司令官殺害も確かに重大ではあるが、台湾にとってこれほど大きな影響があった事故の報道が、その後日本においてほとんどされていないことに違和感を覚える。

 

そして、僕はこの事故が、単なる事故ではなかったと思えてしまうのだ。まず、11日予定の台湾の総統選挙の直前だったこと。また総統選は中国の影響下にある国民党にとって不利な状況であったこと。このような中で、中国大陸が影響力を示したのではないか。

 

さらに、台湾軍は、もともと国民党の軍であったので、民進党の影響力はどうしても少なかった。そこへ、民進党の催英文に近い沈一鳴参謀総長が送り込まれたことも、対抗勢力にとっては、看過できない事であったに違いない。力による脅しがあったのではないかと思いたくなる。

 

さて、11日に行われた総統選挙で、民進党は800万票を超える大差で勝利した。でも、僕は、国民党も550万票を超える得票を得ていることに注目したい。香港の反政府デモやウィグル人への弾圧などが報道される中で、国民党がこれほど得票しているのである。この点も何かの力が働いているのではないかと僕が思ってしまう。

 

1か月以内に、ヘリコプター墜落の原因が発表されるという。これに注目すると同時に、日本の報道がどのようにこの事を扱かうかも注目に値する。