ボケないためには自分の頭で考える

車を運転していた時、カーナビを使わないの?と聞かれました。僕はとっさに「ボケないためかな」と答えました。僕はカーナビをほとんど使ったことがないのです。迷ったら地図を見るというやり方です。

 

実はこの「ボケないため」というのは、なかなかいい回答であったと思っています。僕の頭の動きを観察すると、カーナビを使った時と使わない時では明らかに津がいます。カーナビを使わないときは、僕の頭はフル回転しているのです。案内標示を見て地図を思い浮かべ、道を想像しながら運転しています。しかし、カーナビを使うとその頭の動きは完全に停止します。そしてそれになじんでしまうと、元へは戻れなくなります。

 

頭(脳)はいつも動かし続けなくてはならないのです。それを停止させると、その時に動いていた機能が失われていくのです。僕の持論ですが、頭(脳)の動きは、身体とそれと同じです。身体だって動かさなければ、動く機能は失われていきます。

 

年取って認知が進むのは、やはり通常の社会生活から離れ、考える時間が減るからではないでしょうか。テレビばかり見ていてはもっと考える時間が失われます。逆に、政治家や芸術家や経営者がボケにくいことはよく言われます。これは常に新しい事態に対応し、考え続けているからと思います。体を動かし鍛錬することが大事であると同様に、考え続けていることが脳にとって大事なのです。