秋葉原の今昔

久しぶりに秋葉原に出かけた。妻が行きたいというので、好天に誘われて出かけることにした。案の定人だかりであった。昔の秋葉原駅の電気街の露店臭さのは全くない。どこにでもある新しい駅だ。

 

最初に行きたいと思っていたので、改札を出るとラジオ会館へ。その昔、僕が秋葉原を知ったのは、ここにNEC BitINがあったからだ。もちろん、それはとうの昔になくなっているし、ここがフィギアのデパートになっていることも知っていっる。でも、あの頃の思いのかけらがあるかと思って向かったのだ。

 

当然であるが、昔のかけらもない。フィギアとそれを目当ての男女で一杯だ。僕が知っているラジオ会館は、理科学少年のビルだった。マニアックな雰囲気があった。NEC-BitINは今から40年前、僕は20代後半でったが、当時中高校生の少年が、TK-80というボードでプログラムを組んで遊んでいた。恐らく、そこには、ソフトバンク孫正義やASCIIの西和彦らがいたのであろう。何か新しもの好きの少年たちのエネルギーがあった。

 

NECがPC8801を発売する前であるから、記憶媒体のUSBは無論のことディスクだってない。当時は、テープレコーダーを持参し。作成したプログラムを「録音」して保存するのだ。僕は、人から頼まれた占いのプログラムを作成するために通っていたのだ。それにしてもそんな時代があったのだ。

 

ああ、目の前の人込みは、商品を求めてショーウィンドウをのぞき込む。あの頃の、知りたいという貪欲でとがったエネルギーはない。全体がまるく穏やかになってしまったように感じる。日本が今一度世界に伸びていくためにもあの頃のエネルギーが必要ではないかと感じる。