食べ放題のあと

今日は久しぶりに焼肉食べ放題のお店に、娘と行ってきました。100分で1480円、焼肉・ご飯・ドリンク・デザート食べ放題です。12時前でしたが、かなりの人が既に入っていました。

 

ちょっと遠くの公園に梅の花を見に行った帰りです。梅の花は、まだちょっと冷たい風の中で、小さな花をつけていました。昔から変わることない季節の変化を、僕たちに告げてくれていました。梅の花に心を洗われ、久しぶりのウォーキングでお腹を満たしたく、入った焼き肉店でした。

 

食べ過ぎてはいけないなぁと思いながら、お腹を空かした娘に付き合って、食べ放題を注文したのです。本当に食べ放題でした。ご飯もデザートのアイスクリームもおかわりしました。お腹はとても満足しました。

 

でも僕は、なんだか間違ったことをしているような気持ちになっていました。半世紀も前、学生時代、薄い小さなステーキを食べに行った時のあの感激を思い出していました。おいしかった。でも、それだけではとても満足しなかった。思いっきり食べられたらどんなにいいだろうなぁと思っていました。

 

でも今それは、僕の目の前で実現している。あのひもじさはもうありません。お腹は満足です。でもなんというか、罪悪感みたいなものが僕にはあるのです。こんなに満たされていいのだろうか。こんなにわがままにしていいのだろうか。

 

あの頃の僕は、満たされない食欲を感じつつ、明日へのファイトと希望を持っていたように思います。ひもじさが前進する心を後押ししていたのです。でも今、このように満たされてしまったら、その後何を望むのでしょうか。さらに別の欲望へと向かうのでしょうか。

 

ひもじさは確かに悲しいことですが、正しい明日への心のエネルギーを作り出してくれたと思っています。ひもじさに代わる、心のエネルギーの元を、僕たちは持っていないといけないと思うのです。