真実の言葉

アメリカ大統領選挙も終盤である。トランプ、バイデンともに最後の票を固めんと各地を遊説している。ただここで驚くべきは、トランプの演説には何千、いやそれ以上万単位の人が押しかけているという。トランプの演説は空港だ。そこに降り立ってそこで演説する。演出がいい。そらから降りてくる神のメッセージを思わせる。

 

でも、全米の各地でこのようになっているのを見て、昨年の山本太郎の街頭演説を思い出した。演説予定地にはいつも何百、場所によっては千を超える人がいた。僕もその一人であったが、トランプの演説を聞こうとする人たちの思いが分かる気がする。それは「真実の言葉」を求めているのだ。政治家の思惑と嘘に飽き飽きした心が求めるのは、飾らない真実なのだ。もう、今までの政治はいらない、新しい風が欲しい。これがここに集まる人々の気持ちなのだ。

 

おそらく、トランプは今までの政治家にないものを持っている。今まで政治をコントロールし暗躍していた闇の勢力が手出しできないのだ。住む世界が違うのだ。僕は去年、山本太郎の言葉を聞いてそれを感じていた。

 

それに引き換え、バイデンの講演は、やり方が違うとはいえ、せいぜい何百の単位だ。下手をすれば数十なのだ。それもそうだ。だれも聞きたくない。面白くない。心が弾まない。要は、そこには人の心を揺さぶる真実がないのだ。

 

真実を求める気運がここまで高まっている。日本では大きな波を起こすに至らなかったが、アメリカでは大きな潮を起こしてほしい。世界が、人類が、新しく目覚めて、今までの闇を一掃することを願ってやまない。