視力回復訓練

僕がありがたいな、と思うことの一つは、67歳の今も眼鏡をかけずに過ごせるということである。本を読むときだけではなく、手作業をするとき、眼鏡はかけていない。針に糸を通すこともできる。

 

僕は視力の訓練で毎朝やっていることがある。それは3D模様を見ることである。模様を見ながら、焦点を遠くにずらしていくと、その模様が立体に見えるのだ。最初はなじまなかった眼も、何枚かの3D模様を見ていると、目の奥にチリチリと軽い痛みを感じつつ、視力が回復してくる。その痛みとは、例えば、ストレッチをしていて、筋を伸ばした時に感じる痛みを小さくしたようなものだ。視力が回復すれば、新聞などを見てもそれほど辛くはなくなる。またパソコン画面を長時間見ていた時なども、この訓練をやると、視力が回復し、楽になってくる。

 

実は僕は10代のころ眼鏡をかけるようになった。驚いたことに、眼鏡をかけ始めると、だんだん視力は落ちてくる。眼鏡をかけるのは、目に負担をかけずに視力が落ちるのを防ぐんだと、思わされていたふしがある。

 

20代の頃、何とか視力を回復したいと思って、星を見たり、遠くを見たりする努力をしていた。また、視力回復のためのいくつかの機械を購入したこともある。でもこれらは役に立たなかった。遠くを見ても明らかに視力が回復したという感覚は得られなかった。それに星は夜、しかも晴れてなければ見ることはできない。これでは継続して訓練もできない。それから、もちろんではあるが、購入した機械はすべて子供だましのようなものだった。

 

ただある時、小さな穴から外を見ると意外にはっきり見えることに気が付いた。眼鏡をかけなくても、何らかの手当てをすれば、はっきり見えるということなのだ。そしてその時、眼に何らかの変化があった。眼は、一生懸命ものを見ようとしている、ということに気が付いた。それを助けてやればいいのだ。眼鏡をかけて強制的に見えるようにさせるより、もう少し頑張ろうねと、眼に言い聞かせてやればいいのだ。

 

僕は通勤時に、反対側の広告の文字を見て、それがだんだんはっきり見えることを訓練していた。5分ぐらい見ていると、見えてくる。それを、眼鏡の度数をゆるくしながらやっていった。

 

そして、この10年ぐらいは、3D模様の立体視の練習を毎朝やっている。結論としてこれが一番いいと思っている。理由は、立体視ができるかできないか、その判定がはっきりしているという点だ。 視力の状態をしっかりと確認して一日をスタートできている。

 

 すべての人にこれらが有効かは断言できません。いろいろな症状がありますので。しかし、眼鏡だけに頼ったり、そのほかにやり方がないとあきらめたりしてはいけないと思う。自分の力でやってみることが大切、他のことでも同じことが言えるのではないか。