欲望の果て

欲望がすぐ満たされること、これを幸せと言うべきであろうか。いや違う。


今の社会は、西洋の文明の延長上にあり、欲望は満たされるべきものとあう前提があるように感じる。それを原則として、今の文明は推し進められている。


しかし、仏教では、煩悩と言われる欲望は排除すべきものなのである。欲望を断つ事が人間の進むべき道なのである。


人間社会は便利になった。望めば、食べ物も衣服も旅もセックスだっていつでも手に入る、金さえあればだ。季節感も無くなってきた、辛抱や努力も日常生活から遠のいていく。


でも、これが、本来、人間として進むべき道なのだろうか。辛抱し耐える事で、心や考えが熟成され人は向上していけると思う。何でもかんでも簡単に手に入ってしまったら、しかも金を使って!。きっと人間は堕落し破滅していく。


節度ある、人間本来の道を取り戻すための揺り戻しが、天から申しつけられている気がする。