価値の逆転

物に価値があるのではなく、思いに価値がある。

 

現代の社会は、作られたものに価値があると言う社会ではないでしょうか。ものを作った人の願いや思いや努力にこそ価値があるのです。今の世の中は、ものに対して、これらのことを感じることを忘れている気がします。

 

ものが人から人へ渡された時、渡した人の思いと受け取った人の有難みこそが価値なのです。物そのものに価値があるのではないのです。

 

ものに価値があると言う考え方なら、同じものをコピーしてたくさんそして安く作れば良い。しかしそうすることによって、人の思いがどんどん薄くなっていく気がする。

 

年末の夜を彩るイルミネーションは、無理やり作られた光で一見華やかではあるが、何かとても寂しい気分になってしまう。そこには人気(ひとけ)がないのだ。それに似た感覚を、僕はものに対して感じることがあるのです。