女を喜ばす喜び

女を喜ばすことは男にとって、最大の喜びの一つです。それは、生まれる事・生きる事そのものです。もちろん、肉体的なことではなく精神的な意味においてです。

 

肉体的な喜びは一瞬であり、自分の満足のためのものでもあります。しかし、精神的な喜びは、深く持続的なものであるとともに、それは、体の喜びにもなり、肉体的なものでもあるのです。ここに、人を喜ばすことの深い意味を宿している様に思います。

 

どんなに元気であっても、人は、ふと立ち止まった時、明日の運命に健康に、そして自分自身に不安を抱えている事に気がつくのです。仮に希望の光に照らされていても、これでいいのかという迷いを垣間見るのです。しかし、それでも前向きに生きていく事が、生を与えられた僕たち人間の努めです。

 

僕は老いも若きも、男も女も、こういう風に一生懸命生きている姿が心に響きます。そして長い間気がついていませんでした、僕の妻がそうやって生きていることを。

 

僕は、夫婦として、共同生活者として、感謝の気持ちは伝えてきたつもりです。しかし、もっと深い、もしかしたら本人も気づいていない、魂の叫びとかいうものを、しっかり聞いてこなかったことに気が付いたのです。

 

この叫びに対しては、感謝の気持ちとか、ありがとうという言葉とかでは響かないのです。しっかりと寄り添ってあげる、これしかないのです。声を届けられるのは、理屈や意見ではない、体の波動なのです。このことにやっと気が付きました。そして、その時、女の喜びを感じることが出来ました。