理不尽な格差

僕は警備員です。ホテルとマンションが入っているビルの防災センターに勤めています。マンションは、億ションと言われる高級マンションです。併設された駐車場には、ベンツやBMWやスポーツカーなど、外車がずらりと並びます。マンションの住人には、裕福な人らしく上品な人もいますが、粗雑で横柄な人もいます。

 

本日、台風が明けた晴れ間を、オープンカーに彼女を乗せた外車が出て行きました。僕はいつも思うのです。コロナで仕事やアルバイトを失い、家のローンや学費が払えないで人生を大きく変えてしまった人がいるのに、どうしてこんな生活をする人がいるのだろうか。世の中はどうしてこんなにも理不尽で不条理なものだろうか。

 

確かに、時流に乗ってうまくチャンスをつかみ、飛ぶような勢いで人生を送っている人もいます。努力をしなさい、考え方を変えなさい、明るく積極的になりなさいなど、その方法論としてはネット上で騒がれています。しかし、それは今の急激な時代の変化においても、断言できるのでしょうか。

 

警備員の仲間でも、若くしてやむを得ず警備員になっている人もいます。友達に見られたくない、そう思いながら仕事をしている若者もいるのです。でも、彼らに全ての責任を押し付けられるでしょうか?

 

目の前に、外車に乗り、生活苦とは縁の遠い若者がいます。その中でどのくらいの若者が、今日の生活のために、財布の中身を確認して生きている同世代の人がいる事を実感していることでしょうか。その必死さをどけだけ知っているでしょうか。

 

努力して実力を発揮している人も確かにいます。でも、単に、たまたまの境遇であったり、利権であったり、努力とか必死さではなく利を得ている人もたくさんいると思うのです。

 

そう考えると、ただでさえ広がる格差の中で、コロナの中で経済的に締め付けに苦しむ人達を、もっと支えなければならないと思います。そして、強者の論理で、不都合や真実を伝えない報道機関を、改めさせなければなりません。日本の本当の姿を知って、声を上げていく必要を感じます。一部の人間にこの日本を差し出す訳にはいきません。

 

元プロレスラー前田日明さんをゲストで迎えた、9月16日の及川幸久さんのニコ生報道を見て、つくづく感じたことです。早速、「日本人はもっと幸せになっていいはずだ(前田日明著)」を注文しました。