アーク溶接

僕は溶接とは縁がなかった。しかし、木工だけでは手間がかかり、機能が十分に果たせない場合があり、なんとか溶接もできるようになろうと考えていました。そこで、100Vでアーク溶接ができる機械を、この春購入しました。

 

でも、ただそれを用意しただけではだめです。まず、電源を100Vのエアコンソケットから取れるようにしました。保護手袋、防護眼鏡、ハンマーなどを用意しました。それから、溶接棒です。溶接棒は、材質・板厚によって違うことも分かりました。その時にかける電圧も違ってきます。

 

こんなこと、経験者であれば、すぐにでもわかることですが、周囲にはそのような人はいないので、ネットで調べたり、試しにやってみて、少しずつ進めています。先日、3mm厚の鉄板をくっつけることがやっとできました。でも、お世辞にもきれいにはできていない。ぼてぼてと球状の塊ができていて、本当に溶けてつっくいている部分はわずかです。

 

もっと練習が必要です。ネットで見ると、溶接棒を垂直に立てながら、進行方向に対してちょっと傾けてやっています。溶接棒のアークで材料が溶けて結合するためには、そのようにしなくてはいけないことも理解できるようになりました。何が何だかわからない状況を少し進めて、あとは練習するのみだと思えています。

 

思えば、現役で仕事をしていた時は、こんなにゆっくりと納得しながら作業を進めることはできませんでした。時間と効率に終われ、いつも切羽詰まりながら生きてきました。それはそれで、現在の自分を作ってくれたのでいいことと思っています。しかし、時間と効率とお金がすべてのような生き方は、本来の生き方ではないと思います。生きることはいつも真剣で甘えは許されませんが、いつも追われてやっつけでやる頃より、今の自分の方がよほど力強く感じています。この時代の価値観をひっくり返すような考え方・生き方を見つけ出したいと思っています。