今までの論理では説明出来ない

都心も閉店する店が多くなりました。桜木町みなとみらいも、横浜駅地下街も人はほとんどいません。人々の活動がこんなに制限されたのは、もう戦争に匹敵しています。しかし、戦争は、特定の人間の意思による行為なのに対して、今回の敵は全人類共通の敵なのです。

 

戦争は物の破壊であるのに対して、今回は社会の仕組みの破壊です。物の破壊なら、作り直せばいい。しかし、仕組みの破壊は簡単に作り直しはできません。経済活動をしたいのに抑えられており、それを立て直すのに、従来のものでは的確な対応が出来ないのです。

 

仕組みそのものが機能しなくなっている。そしてそれは、今回のコロナ騒ぎ以前から存在していた問題でもあったのです。非正規雇用による経済格差、マイナス金利の経済政策、利権と組織による硬直化などもうどうにもならない段階にあったと思います。

 

コロナ騒ぎで経済活動停止が続けば、これらの構造が機能しなくなる。そもそも、経済とは、自転車操業のように動いていないとダメなのです。効率とスピードを求められ、需要を喚起してまで大量生産し、人間社会や家族関係を分断してまで社会活動をし続けることに問題があるのです。人間本姓に根ざさない社会の仕組みは、崩壊するしかない。この事に気付かされているのだと思います。

 

一人一人の人間としても、今回の騒ぎは今までほっておいた問題を突きつけられている、と思っています。自宅待機になって、朝から晩までテレビを見ていることも続きません。個々人が「楽しみ」を見つけざるを得なくなっています。また、家庭内に問題があるなら、常時顔を付き合わせることによって、その解決を迫られるでしょう。これらの問題は、今まで無理やり回されていた経済活動によって、目をつむってきたことなのです。

 

個人も社会も根底から考え直すべき時がきた、ぼくはそうおもっています。